LambdaでLaravelを動かす(SAM使用)

Laravel in Lambda

最近Lambda環境でLaravelを動かす機会がありました。

LaravelはPHPのフレームワークなので、基本的にはPHP用のカスタムランタイムを適用してソースファイルをまるごとアップロードすれば動きます。

ただ、手動でzipで固めてアップロードして…というのもなんかあれなので、今回はCloudformationの拡張であるServerless Application Model(SAM)を使用してデプロイまでやってみたいと思います。

今回はとりあえず動作確認するまでなので、以下の点は考慮しません。また別の記事でまとめたいと思います。

  • 静的リソース(publicディレクトリ配下等)をCloudFrontで配信(CORS対応)
  • ファイルをS3にアップロードする

前提として、下記を想定しています。

  • Composerを導入済
  • AWS CLIを導入済
  • IAMで作成したユーザー情報をaws configureで登録済- 東京リージョンを使用(ap-northeast-1)

ローカルでプロジェクトファイル作成

はじめに、ローカル環境で通常通りプロジェクトを作成して、vendorの生成、dump-autoload等を行います。

$ composer create-project --prefer-dist laravel/laravel SampleProject
$ cd SampleProject
$ composer require bref/bref
$ composer install --no-dev

次に、Lambdaデプロイのためにソースコードを一部改変します。

// bootstrap/app.php
$app = new Illuminate\Foundation\Application(
    $_ENV['APP_BASE_PATH'] ?? dirname(__DIR__)
);

// ↓追加する
$app->useStoragePath($_ENV['APP_STORAGE'] ?? $app->storagePath());
# .env
# 追加
VIEW_COMPILED_PATH=/tmp/storage/framework/views
SESSION_DRIVER=array
LOG_CHANNEL=stderr
// app/Providers/AppServiceProvider.php
public function boot()
{
  // ↓を追加
  if (! is_dir(config('view.compiled'))) {
      mkdir(config('view.compiled'), 0755, true);
  }
}

プロジェクトのソースファイルの準備はこれでOK。

SAMでLambdaにデプロイ

続いて、SAMを使用してLambdaにデプロイします。

SAMコマンドの導入

SAMコマンドが叩けない人は、

AWSのマニュアルを参照してインストールしてください。 導入確認のためにバージョンを確認します。

$ sam --version
SAM CLI, version 0.21.0

SAM用S3バケットを作成

SAMにデプロイする際、資材一式をS3バケットに配置します。そのため下記のコマンドを実行してバケットを作成しておきます。

$ aws s3 mb s3://バケット名 --region リージョンコード

もし下記のエラーを吐かれたら、すでに世界中のAWSのどこかで使用されているバケット名なので、ドメイン名などをprefixに追加するなど、ユニークなものになるようにしてください。

The requested bucket name is not available.

ちなみに上の例ではこのブログのドメイン名を指定しています。

template.yamlの作成

SAMでのデプロイのために、Lambda関数名やAPI Gatewayのリソース・メソッド名等各種設定をまとめたtemplate.yamlファイルを作成します。

$ cd SampleProject
$ touch template.yaml
AWSTemplateFormatVersion: 2010-09-09
Description: AWSTemplate for SampleProject
Transform: AWS::Serverless-2016-10-31
Resources:
  cfsProduction:
    Type: AWS::Serverless::Function
    Properties:
      FunctionName: !Sub SampleProject
      Description: SampleProject
      Runtime: provided
      Handler: public/index.php
      MemorySize: 3008
      Timeout: 30
      Tracing: Active
      CodeUri: ./
      Layers:
        - !Sub arn:aws:lambda:ap-northeast-1:209497400698:layer:php-73-fpm:7
      Events:
        api:
          Type: Api
          Properties:
            Path: /{proxy+}
            Method: ANY
        api:
          Type: Api
          Properties:
            Path: /
            Method: ANY

デプロイ実行

$ sam package --template-file <templateとなるyamlファイル名(template.yaml等)> --output-template-file serverless-output.yaml --s3-bucket <先ほど作成したSAM用バケット名>

$ sam deploy --template-file serverless-output.yaml --stack-name <任意のスタック名>  --capabilities CAPABILITY_IAM

コマンドが成功すると、CloudFormationに新しいスタックが作成され、Lambdaにもデプロイされます。

API Gatewayのエンドポイントにアクセスすると、Laravelのwelcome画面が表示されます。

やったぜ。


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